量が質を生む

10月10日から日曜日以外はほぼ毎日栗を焼き続けました。
焼いた生栗の合計6,400kg。1日平均110kg。
2ヶ月間、焼き栗機3台フル稼働でした。

【製造した商品】※12月10日時点
・焼き栗プレミアム → 1,700kg
・焼き栗棒 → 1,847本
・焼き栗ペースト → 1,100kg
・焼き栗きんとん → 187kg
まだ焼いていない生栗の在庫 →660kg(全て焼き栗用)

毎年実感する事。
×「量より質」
×「質より量」
〇「量が質を生む」

焼き栗を作り続けて18年経ちました。
18年前は年間500kg焼くだけでした。

今はありがたい事に年間7トン以上栗を焼いています。
7トンも冷蔵熟成して焼けば必ず何度か失敗もします。
狙い通りの味と糖度にならない事もあります。
その失敗から新しい気付きが生まれます。

今年は例年に比べると飛躍的に失敗の数が減りました。
去年までの数々の失敗への対策が功を奏しました。
だからといって、この味が完成品だとは思っていません。

栗は冷やして甘くなる、加熱して甘くなる、
2種類の酵素を兼ね備えている果物です。
その酵素のポテンシャルを松尾栗園は最大限発揮できているのか。

何度で何日間どういう状態で冷蔵庫で過ごしたら最も糖度が上がるのか、
窯の温度を何度まで予熱して、栗を何kg投入して、何分間焼けば一番美味しく焼きあがるのか。
今年も様々な組み合わせを試しました。
その結果、収穫時期や品種ごとの焼き加減もだいぶ定まってきました。

「どうしたらもっと美味しい焼き栗が作れるか」
この2ヶ月間、ずっとそればかり考えています。